『Her Story』や『Telling Lies』など、実写映像を使ったアドベンチャーゲームで知られるサム・バーロウ氏による最新作『Immortality』(イモータリティ)のプレイステーション5版が発表された。

 海外発表による配信日は2024年1月23日で、バーロウ氏に確認したところ日本での配信も予定しているとのこと。なお本作はXbox Series X|S/PC/iOS/Androidで配信されている(モバイル版はNetflixからの配信)。

 本作の中心となるのは、3本の未公開映画の編集前の素材である大量の映像。ゲームは映像データベースの構成を取っており、プレイヤーは断片的な映像から映像へと飛び回りながら、それらの映画を残して消えた女優マリッサ・マーセルをとりまく謎を追っていく。

 カギとなるのは、別の映像へとジャンプしていく“マッチカット”のシステム。たとえば画面内のマリッサの顔や“手紙”などを選択すると、別シーン(時には別の映画)の同じ属性のものや似た属性のものがある場面へとジャンプできる。

イモータリティ

 ゲーム開始時には1本の映像しか見ることができないのだが、こうしてマッチカットを使って飛び回ることで、さまざまな場面を“発見”していくことができる。

 それぞれの映像にはシーン番号や撮影日時が記録されているので、大量の映像を見つけ出してシーン順や日付順に並べ直し「どういう順番で撮影していったのか」、「このふたつのシーンのあいだに何があったのか」などを推測していくと、段々と全体像が見えてくるだろう。

イモータリティ

 というのも、収録されている映像には本番シーンだけでなく、テレビ出演時の映像やリハーサル場面などもあるほか、演技スタート前やカットがかかった後の様子なども映っている。

 本番だけでなくそれらの場面の内容も吟味していくことで、映画のストーリーだけでなく撮影現場で何が起こっていたのかも徐々に見えてくる……というワケだ。

イモータリティ

 このように、明確に物語や解釈が示されず、プレイヤーが大量の映像のなかをさまよいながら現実(撮影現場)と虚構(映画)のふたつの物語を追っていくという唯一無二の体験ができる本作。性的だったり暴力的なシーンも多いので万人に勧められる内容ではないのだが、この機会にチェックしてみようという人はぜひトライしてみて欲しい。