2023年9月23日にサービスがスタートし、現在はiOS/Android/Steamで展開中の『アトリエ』シリーズ最新作『レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~』(以下、『レスレリ』)。

 2024年2月28日に行われた『レスレリ』生放送にて、ハーフアニバーサリー(半周年)に関する施策が発表。物語の第一部が完結することや、新たなシステムの採用などがアナウンスされ、この大きな節目を経て本作がどう展開していくのか、注目しているファンも多いはずだ。

 そこで今回は、総合プロデューサーの細井順三氏、開発プロデューサーの作田泰紀氏、開発ディレクターの田村元一氏にインタビュー。ハーフアニバーサリー施策のねらいや、今後の展望を聞いた。

 また、『レスレリ』に関しては、イラストレーター陣へのインタビューも実施。こちらもぜひチェックしてほしい。

細井順三氏(ほそい じゅんぞう)

コーエーテクモゲームス 『レスレリアーナのアトリエ』総合プロデューサー(文中は細井)

作田泰紀氏(さくだ やすのり)

コーエーテクモゲームス 『レスレリアーナのアトリエ』開発プロデューサー(文中は作田)

田村元一氏(たむら もとかず)

コーエーテクモゲームス 『レスレリアーナのアトリエ』開発ディレクター(文中は田村)

世界観を広げるフェーズを区切るという意味での“第一部、完結。”

――ハーフアニバーサリーのタイミングで、メインストーリーの第一部が完結するというスピード展開には驚かされました。公式サイトに立ち絵が掲載されているものの、まだ物語に登場していないヴィラン(敵)もいますが、なぜこのタイミングで“第一部”として区切りをつけることにしたのでしょうか?

細井もともとハーフアニバーサリーや1周年のタイミングで、物語の山場を用意する予定でした。これから第一部の完結に向けて、いよいよ“頂獣”と呼ばれる、この世界に暮らすあらゆる生物の頂点に君臨するものが襲来してきます。

 そしてレスナとヴァレリアたちは、これまで育んできた仲間たちとの絆や、冒険で得た経験などを武器に、都市と人々を守るために戦うことになるんです。ここまでの物語は、『レスレリ』の世界を知ってもらうため、世界観を広げるためのフェーズになっています。もちろん世界観は今後も広げていきますが、まずは今回のエピソード群で、ひとつの区切りを迎える形です。

 一方、第二部以降は、極夜の錬金党を始めとするヴィランたちとの戦いが本格化し、世界の謎に迫っていく物語が描かれていきます。本作のサブタイトルにも“極夜”という言葉がありますが、極夜の錬金党について掘り下げていくことで、物語のスケールというか、ベクトルがガラッと変わります。

――なるほど。第一部は、この世界における錬金術や頂獣を解説するとともに、ヴィランの顔見せを行って、 “『レスレリ』の世界がどんな世界であるのか”を伝えるためのシーズンだったわけですね。

細井第二部は錬金党とのバトルがメインになります。なかには「ええっ、マジで!?」となるような、本作の要となる仕掛けを用意しているので、ぜひご期待ください。

――それを聞いて安心しました。“第一部、完結。”という言葉のインパクトが強く、物語がどうなってしまうのか、最後まで楽しめるのかというところに気持ちが引っ張られていたので(笑)。

期間限定イベントやパネル固定化など、半年間の施策の振り返り

――ここからは、これまでの施策の振り返りや、今後のシステム調整などについてお聞きしたいと思います。先日開催されたイベント“二人のシャリーと母の願い”では、シャルロッテの母であるナディが配布キャラクターとして登場しました。出典作品の中ではサブキャラクターで、戦う素振りすら見せていなかったナディがプレイアブルになるんだと驚かされましたが、今後もこういったサプライズはあるのでしょうか?

田村現状では予定がありませんが、原作で仲間にならなかったキャラクターのプレイアブル化は今後も検討していきます。参戦を熱望するキャラクターについてお声を寄せていただければ、プレイアブル化されるかもしれません。状況に合わせて方針を変えていくことができるのが、運営型のゲームである『レスレリ』の強みでもありますので。

――ちなみに、ナディをプレイアブル化しようと考えたきっかけは?

田村細井のたっての要望だったと思います。

細井もともと、その当時のディレクターと「“終末感”のような世界を作ろう」として始まったシリーズということもあり、人間関係などもそちらに寄せて描いているところがあります。それを受けて『レスレリ』では、“黄昏”シリーズのキャラクターの新しい関係性を深堀りし、彼女たちのこれまでとはまた違う新しい魅力を提供できたらと考え、今回はナディをプレイアブルキャラクターに選びました。

【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!

――たしかにシャリステラ、シャルロッテとナディの絡みを見て、「こんな関係性だったんだな」と、3人をより好きになったので、とてもいいイベントだったと思います。それと、ナディのスキル“ハチミツナナバイ”は回復無効を治すので、能力面でも優秀なのがうれしかったです。イベントと言えば、先日のバレンタイン時期のイベント“乙女たちのチョコレートミックス”では、報酬の支給方法がイベントBOXガチャになりました。今後もイベントBOXガチャ形式を採用していくのでしょうか?

田村皆様に新鮮な気持ちでイベントを楽しんでいただくために、バレンタイン時期は新たにイベントBOXガチャを採用しましたが、今後もずっと継続するというわけではありません。皆様のご意見を伺いつつ、定期的に入れていこうと検討中です。報酬の受け取りかただけではなく、遊びかた自体を変えることも試していきたいですね。

【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!

――続いて、バトルについて伺います。第8章以降、試験的にバトルのパネル固定化(※)が実装されていますが、こちらの反響はいかがでしょうか?

※バトル中、タイムライン上のパネルの順番がランダムではなく、あらかじめ設定されたものになる。何度リスタートしても、パネルは同じ順番で登場する。

田村たくさんのご意見をいただいていまして、やはり賛否はあるかなと我々も感じています。固定化したことで戦略を立てやすく攻略が楽になったという声もありつつ、パネルと戦略がうまくかみ合った時の気持ちよさがなくなったという声もいただいています。こちらをどう捉えるべきか、ここは慎重に議論をしているところです。

【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!

――固定化を導入したそもそもの狙いは、攻略をしやすくするためなのですよね。

田村そうですね。『レスレリ』は仲間キャラクターが多いため、パーティに入れるメンバーを絞れないという課題があると感じていました。それもあって、バトルに挑んで負けた際の原因として、「パーティ編成ではなくて、パネルにあるのでは」と思われることが多く、バトルをリスタートすることが当たり前のような遊びかたになっていました。

――何度かリスタートすることで、有利なパネルを序盤でゲットできたりしますからね。

田村本来は、どのアイテムを使うか、どのキャラクターを編成するかというのを吟味して楽しんでいただきたかったのですが、パネルを気にするあまり、そこを検討するまでにいたらないのでは? と……。そこで、試験的にパネル固定化を導入しました。

 パネルを固定化した場合、詰め将棋のような遊びかたにはなるかもしれませんが、固定したほうが高難易度バトルを攻略しやすくなるだろうと思いました。どのキャラクターで挑めばいいのかという、“解”がわかりやすくなるというポジティブな面があると感じたんです。私自身もプレイする中で、長らく同じメンバーで編成していたところ、ほかのキャラクターを入れてみたりと、あれこれ試すようになりました。

――たしかに、キャラクターの素早さを、前より気にするようになりましたね。

田村そうですよね。よりステータスに注目する機会が多くなったのではないかと思っています。スキル1やアイテムの使用で行動順番を調整したり、メモリアや調合した装備アイテムの素早さで調整したりといったことも、パネルが固定になったことでやりやすくなったのかなと。

 とはいえ、やはりさまざまなご意見がありますので、今後も固定化に関しては慎重に向き合っていきたいと思います。

作田調整については、プロデューサーレターなどを含め、今後もお伝えしていく予定です。

――続いて、グロウボードについてです。レベルキャップが解放され、グロウボードの解放に光玉IVが必要になりました。現状では入手方法がスコアバトルのみとなっていますが、たとえば育成クエスト(光玉)に超獄級以上を追加するなど、入手難度を下げる予定はありますか?

田村スコアバトル以外でも入手できるように、絶賛検討中です。スコアバトルの報酬に光玉を入れたのは、これまであまり目を向けていなかった方にもスコアバトルを遊んでいただき、「スコアバトルでも素材が集まるんだ」という感覚を持っていただきたかったからです。とはいえ、ほかにも入手手段を増やす必要があると感じています。

――第8章までのスコアバトルで、HardとVery Hardの道中に発生するバトルを削除することが発表されましたが、これも光玉の入手難度調整の一環でしょうか?

田村それはまた別の理由になりまして、単純に、スコアバトルの道中が冗長になっているなと感じたからです。とくに第8章からは光玉を報酬に設定していますので、「早く光玉を取りたいのに、道中が長い……」と足枷になってしまっているのかな、と。

――それは、すごくわかります(笑)。

田村第8章を追加した時点でカットするべきかと議論しましたが、キャラクターを活躍させる場が少なくなると思い、まずはそのままにしました。ですが、やはり冗長だということになりまして、スコアバトルの道中削除に対応いたしました。仲間の活躍の場は、別で設ける予定です。

少し先に実装予定の新機能の見どころ

――今後追加される新要素について伺っていきます。まずは、2月28日より実装されるイベント“アイテム大戦”がどのような内容なのかを教えてください。

田村こちらは戦闘アイテムをどんどん使って戦うイベントになります。いくつか難易度があり、クリアーして初回報酬を得る、挑戦系のコンテンツですね。戦闘アイテムが与える敵へのダメージが上がる、アイテムゲージが溜まる速度が通常のバトルより速くなる、アイテムの使用回数が無制限になるという3つの特徴があります。

【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!
【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!

 現状では、戦闘アイテムはキャラクターを強化する、ある意味“おまけ”のような存在と認識されている方も多いと思います。ですが、「アイテムを使うとこんなことができるんだ」とか、「この敵にはこのアイテムが有効で、使うと楽しいな」と感じていただけるイベントを提供したいと考えています。

――たとえば、「ヒーリングベルを使え」というように、提示されたお題をこなしていくという内容ではなく、「攻撃アイテムを使え」というような、大まかなカテゴリーが用意されるというイメージでしょうか?

田村「こんなアイテムを使うと有利に戦えるよ」という調整は考えていますが、こちらから具体的なアイテムを指定することはありません。「たくさんアイテムを使って、楽しんでね!」という、本当にお祭り的なイベントになっています。

――『アトリエ』シリーズのファンからすると、やはりアイテムを使ってこその『アトリエ』でもありますからね。現状では、ダンジョンに挑む場合も使用回数を気にして温存して、結局最後まで使わなかった……なんてケースもありますから(笑)。

田村ただ、アイテムが立つと今度はキャラクターが立たなくなる、というジレンマがありまして……(苦笑)。バランス取りには試行錯誤しています。

――”アイテム大戦”は2月28日に実装されましたが、生放送で発表された、少し先のアップデート予定に関しても伺いたいです。イベントの復刻などを予定しているそうですね。

田村イベント復刻についてはそのままの通りで、過去のイベントを恒常的に遊べるようになる機能を検討中です。特定のアイテムを使うことで、新しく始めた方でも過去のイベントを楽しめるようになります。すでにプレイ済みの方は、もう一度ストーリーを楽しんでいただけます。

――ではつぎに、エンブレム機能について教えてください。

田村いわゆる“実績”のような機能になります。本作では、ミッションという形で報酬を得る仕組みはありますが、達成度が積み上がっていくような仕組みはありませんでした。なので、エンブレムという形で導入する予定です。たとえば特定の魔物を倒すとか、調合でレベルの高い特性を付けるといったことを達成すると、エンブレムが得られる仕組みです。

 現状ではイベントでEXチャレンジの中で強いボスを倒してもとくに変化はありませんが、そういったことでもエンブレムが得られるようにして、プレイする際のモチベーションアップにつながればいいなと考えています。

――たとえば、エンブレムをプロフィールで確認できたり?

田村プロフィール情報には獲得したエンブレムの数が表示されます。自分がどのエンブレムを持っているのかは専用の画面から閲覧できるようにするつもりです。それ以外にも、個々のエンブレムに効果を持たせて、若干ではありますが、パーティの能力が上昇して強くなる仕組みも検討しています。“研究”の効果に近いイメージですね。少しでも集めたくなるものにできればなと。

――リーダースキルの実装も予定されているそうですが、これもパーティを強化するものですよね。

田村キャラクターに、リーダースキルという能力を追加します。さらにシリーズを想起させる“アーランド”といったようなタグをキャラクターごとに設定します。“アーランドのキャラクターを強化”というようなリーダースキルを持つキャラクターといっしょに、“アーランド”タグのメンバーを編成すると、その効果が発揮されるという想定です。

 これまでパーティ編成の指針として、属性とロールという軸がありましたが、それに加えて、世界観に沿った軸を用意したかったんです。原作で縁があるキャラクターを編成したときに何かいいことが起きたら、原作を思い出しつつ楽しんでいただけるんじゃないかなと。

――キャラクター育成のモチベーションが上がりそうですね。また、探索というシステムも登場予定とのことですが、これはキャラクターを一定期間どこかに向かわせて、素材を集めるような機能でしょうか?

田村探索するダンジョンを決めて、そこに向かうキャラクターを設定すると、経過時間に合わせて素材が獲得できるという機能を想定しています。スマートフォンゲームではおなじみの、“放置要素”みたいなものを取り入れたいと考えていまして。

 これまでは「調合したいけど、素材がないからできない……」というようなケースもあったと思うんです。そこで探索を利用すれば、つぎにログインしたときに、「欲しかった素材が集まったから、調合してみるか」となるのではないかなと思い、機能の追加を決めました。

 ハーフアニバーサリーは調合への理解度がだいぶ深まってきたタイミングでもあると思いますので、この機能を活用して、少しでも遊びやすさを体感していただけたらと考えています。

――探索に出ているキャラクターは、戦闘で使えますか?

田村探索に出ているからといって戦闘に出せないことはありませんので、自由にキャラクターを選んでいただければと思います。ちなみに、ダンジョンごとにオススメキャラクターを設定していますが、おまかせで選んでいただいてもかまいません。探索に行けるキャラクターが多いほど、多くの素材が集まって有利になるので、どんどん派遣してもらえればと思います。

――オススメキャラクターがいると、いいことがあるのですか?

田村オススメキャラクターがいると、ゲットできる素材がさらにプラスされます。

――最後は、“お手軽調合”について教えてください。

田村従来の調合とは異なる、サブ的な要素として捉えていただければわかりやすいかと思います。現状ではレシピ選択→キャラクター選択→素材選択という流れですが、お手軽調合ではそういった手順を踏まず、レシピを選び、そのレシピに記載の素材を使用するだけで調合ができるシステムになります。楽に調合したい、時間が足りないという人向けのものになります。

――“秘密”シリーズの調合にあった、おまかせ材料投入機能のようなイメージでしょうか?

田村それよりももっと簡単なイメージです。キャラクターを選ばずに特性が抽選されるので、「マナが余っているけど、いまはとくに作りたいアイテムがない」とか、「とりあえず調合回数を増やしたい」という場合に使ってみてください。

――ウィークリーミッション達成にも重宝しそうですね。

田村そうですね。もちろん、現在の調合システムがなくなるわけではありません。「ちょっと調合が手間だなあ」と感じている方の負担を減らすため、今回はお手軽な調合手段を用意することにしました。調合は『アトリエ』シリーズのメイン要素ですので、今後もアップデートしていく予定です。

――いまお話をうかがった追加・修正点は、どのくらいのタイミングで実装される予定ですか?

田村お手軽調合は3月末あたりでの実装を予定しています。ほかの要素も、だいたい3月~4月あたりまでには実装できればと考えています。

――それぞれ、もう実装時期が見えている段階なのですね。『レスレリ』は、新要素の開発がかなりスピーディーだという印象を受けます。

田村そうですね、かなりスピード優先で進めています。とくにハーフアニバーサリーは、新しいお客様も多くいらっしゃる時期ですので、少しでもより遊びやすくしたいと思っています。今後は、アップデートにもう少しお時間をいただくこともあるかもしれませんが、ユーザーの皆様に「遊びやすくなった」というお声をいただけるよう、がんばって対応していきたいです。

作田これは個人的な意見ですが、ユーザーの皆様の多くは、ストーリーを追いかけることをメインの遊びにしていただいていると思っています。一方で、『レスレリ』には、戦闘や調合など、考える楽しさのある遊びも多数あります。ですが、システムやUIなどでストレスを感じる部分が多く、そこを楽しむまでに到達していただけていなかったのかなと。

 ですので今年の1月から3月にかけては、それらをしっかり整備することを重視しています。ハーフアニバーサリーの期間で、目標としていたところまで整うかなと。ユーザーの皆様に、「もっと長く『レスレリ』に触れたい」と思ってもらえるようにしたいです。

世界中で盛り上がるタイトルにしていきたい

――1月にSteam版がリリースされ、グローバル展開も始まりました。手応えはいかがですか?

作田サービス開始前は、『レスレリ』というタイトルがグローバルでどのように受け取られるか未知数でした。じつはコーエーテクモゲームスでは、パブリッシャーとして、グローバルでこういったスマートフォンタイトルを運営するのが初めてなんです。

――なるほど。アジアなどで、すでにタイトル展開はされていると思いますが、これほどの規模でグローバル展開するのは初だったのですね。

作田先月台湾で開催された台北ゲームショウ2024では、台北のファンの皆様から『レスレリ』はすごく熱い視線を集めている、と感じることができました。ただ、そのほかの地域、北米などではどうだろうかという心配があったんですね。

 ですが、いざサービスを開始してみたところ、北米の皆様にもしっかり遊んでいただけて。“キャラクターのかわいさ”といったところを喜んでくださっているようで、『アトリエ』シリーズが持つ魅力がちゃんと伝わって、好きになってくださっていると感じました。

 今後も本作の魅力をしっかりお届けし、『レスレリ』というIPが世界中で楽しんでいただけるような作品に成長するといいなと考えています。いずれの地域でも『レスレリ』が盛り上がるような形にしたいですね。もしかしたらグローバル版をプレイされている方からの要望が、日本版に逆輸入される、なんてことがあるかもしれません。

――これまでも『アトリエ』シリーズは海外で展開されていますが、とくにライザが主人公の“秘密”シリーズは人気だとうかがっています。国内においても、新しいユーザーを多く獲得したシリーズです。育成クエストの受付や、チュートリアルにあたる序章でライザが登場するのは、やはりライザが多くのファンに知られているからでしょうか?

田村もともとアカツキゲームスさんから、チュートリアルやコンテンツの窓口となる場所に、キャラクターを配置したいという要望があったんです。そこで、『レスレリ』オリジナルキャラクターと歴代シリーズタイトル登場のキャラクターを、半々ぐらいの割合で配置することになりました。ライザはやはり知名度が高く、人気のあるキャラクターなので、抜擢した形です。

【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!

――カフェメンバーに、イクセルが加わっているのはちょっと意外でした。

田村イクセルは料理ができるキャラクターということで選びました。また、異なるシリーズのキャラクターを集めすぎてしまうと関係性を見せるのが難しくなるので、“アーランド”シリーズからロロナを登場させています。イクセルと違って、ロロナはパイしか作れないのですが(笑)。

一同 (笑)。

【『レスレリ』ハーフアニバーサリー企画】“第一部、完結。”の意味や、遊びの幅を広げる新要素など、プレイヤーが“いま”気になることを開発スタッフに直撃!!

――では最後に、プレイを楽しんでいるユーザーにメッセージをお願いします。

細井ハーフアニバーサリーで第一部・完とひとつの節目を迎えますが、とにかくまだ『レスレリ』は終わりません。いろいろと準備していますので、ハーフアニバーサリーだけでなく1周年にもご期待ください。また、コンシューマでの『アトリエ』シリーズの新作も制作中ですので、こちらも楽しみにお待ちいただければ幸いです。

作田サービス開始時に用意できていなかった機能や環境なども、ハーフアニバーサリーのタイミングでおおよそ整えることができたかと考えています。ちなみに、今回ゲームプレイのテンポが上がるようなシステム改善も行ってますし、さらなる改善も続けていきます。サービス開始時は快適に遊べていなかった方も、今一度ゲームを起動して遊んでいただけると嬉しいです。

田村ハーフアニバーサリーでメインストーリーは第一部の完結という一旦の区切りを迎えますが、まだまだここからの『レスレリ』ですので、引き続き皆さんと一緒に盛り上げていきたいです。4月も何かおもしろいことができれば、と考えていますのでご期待ください!

『レスレリアーナのアトリエ』公式サイト